【最貧困女子】鈴木大介

シングルマザーの年収が低いことがよく取りざたされている。なんと、子供の有無関係なく、働く単身女性の3分の1が年収114万円未満。そんな中、目も当てられないような貧困状態にある「最貧困女子」

貧困状態にある人は多くいても、例えば、地元の友達がいて、休みの日には地元の友達と、ホームセンターのフードコートなどで色々話しながら長時間過ごす。そういう、マイルドヤンキーたちは貧困状態でもハッピーに過ごしている。

問題なのは、
3つの無縁と3つの障害からくる、最貧困女子。

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まず、3つの無縁
・家族の無縁
・地域の無縁
・制度の無縁

家族の無縁は、困ったときに支援してくれる家族や親族がいないこと。小さい子を抱えた時、自分が病気になったとき、何か問題があって少し手助けしてほしい時に頼れる人がいない。それだけで、一気に貧困が進むことがある。

同様に、困ったときに頼れる友達、何かちょっとしたことを相談できる友達がいない、という地域の無縁。

生活保護などの制度との無縁。

そして、3つの障害
・精神障害
・発達障害
・知的障害

うつ、統合失調症、ADHD、アスペルガー、などなど。他人とのコミュニケーションを取りづらいことから仕事につけない。つけても仕事が続かない。療育手帳取得に到らないボーダーラインの状態、支援の手が伸びようとしても支援につながらない。

なんというか、救いようがない無力感を感じる。

私は美容サロンの本社に勤めていて、週に1度は面接をしている。
未経験の子でも採用しているし、離婚しそうな状態、離婚したばかりのシングル、親の介護をしている、など、大変な状況の子も多い。だけど、やる気もあって、ニコニコと笑顔が素晴らしければ採用に至る。
が、例えば、目を合わせられない、話していても会話が全くかみ合わない、ネガティブすぎる、などの子たちは不採用になる。お客様商売だから、お客様にかわいがってもらえないと仕事にならないからだ。

これが、セックスワークで同じことが起こってるとのこと。
昔に比べて、セックスワークにつく女子が多いため、かわいくない、コミュニケーションが取りづらいなどの子たちはセックスワークにも就けない。

そうなると、路上で客をつかまえる。ネットで客を探す、セックスワークの中でも最底辺の仕事に就くことになり、安定とは程遠い。

生活保護につけばいいじゃんと思うかもしれないけど、面倒なことが苦手、文字を読むのが苦手、などで、制度を利用できていない。

うちが不採用にした子たちは一体、仕事に就けただろうか、と、心配になる。

愛を無条件で受け取ることに慣れていないから、ひねくれてて面倒な性格、約束を守れず、にこりともしない、文字や数字を読むことも苦手、市役所に言って手続きをすることもできない、支援の手が伸びてきてても手続きができない。
そんなの、本人のせいだよね、と言って切り捨てることは簡単なんだけど、どうにかできないもんかと思う。

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