【一流の育て方】ムーギー・キム/ミセス・パンプキン
子育ては試行錯誤の繰り返し。なんてったって、すべてが初めての経験。何が正しいか分からないし、結果はすぐには出ない。だからこそ、井戸端会議は大事なのであり、ママ友に聞く話はとっても有用。
でも、半径100mのママ友からだけでなく、もっと集合知を知りたい。子供は、よく分からない困ったことを色々する。困ったことを解決したい! あわよくば いい子 に育ってほしい。でも自分が素人親だから、無駄な回り道ばっかりしてる。できるなら、より効率よくして無駄なことを排除したい。それは、多くの親がそうだと思う。2人目3人目になると、少しは、反省やら後悔からが経験値となるけど、色々と気づくころには子供は大人になっちゃう。
私が1人目を出産したのは25歳。かなりの若造。なんてったって、自分自身がペーペーであるから、仕事で、「できる人」ってのはどんなのか ということすらよく分からない位の若造。とにかく目の前に起こる、熱が出た、ぜんそくだ病院だ、とか、そんなことに追い立てられてると、熱さえ出なければOKとか、元気で笑ってたらOKとかになっちゃって、「一流の人になってほしい」とかは、大それた期待のような気がして考えられない。
小学生になると、急に熱を出さなくなって元気になる。そうなると、ムクムクと、あれも習わせたい、これも勉強させたい。そしてそれでいい成績をとってほしい。と思い始める。
私なんかは、超超田舎で育ったから塾に通ったことがない。だからこそ長男は幼稚園の時から塾に通わせてた。勉強に対しての本人のモチベーションは全くないのに、中学受験するような子たちの中に放りこまれて、学校の授業のはるか先を行く勉強をさせられ、やめたい辞めたいとばかり言ってた。2年くらいやめたいと言い続けて、送迎をしていたおばあちゃんが、もうこんなに大きくなってきたら嫌だと言ってるのを無理に車に乗せることができない というので仕方なくやめた。なんて無駄なことをしてたんだろう。本人にとっても苦痛の時間を過ごさせ、お金も捨ててたようなものだし、もっと早くやめさせれば良かった。同じように空手もそう。本人が習いたいといったわけでもないけど、私が子供の時に習いたかったから習わせてただけ。で、最後の2年ほどはやめたい辞めたいと言ってたのに無理に行かせてた。ホントに、私バカだよなーって感じ。下の子はそれを反省して何もこちらからさせようとしてないのに、どんどん新しい習い事をして、私が、どれか1つだけ辞めたら?と言っても、どれ一つ辞めようとしない。
そんな感じで、誰しも、親として何年もたってから、あぁこういう風にすると子供にとって良いのかという事に気づくことがある。だからこそ、早めにそれに気づくとラッキーである。
この本の著者も、完璧な子育てをしました。というのを書いているのではなく、自分自身の多くの試行錯誤を踏まえたうえで、200人を超える学生に記述してもらったアンケートから得られた子育て本である。一流大学にいる学生が全員優れたリーダーになるかというとそうでもなく、一流大学を出ても、仕事ができないうだつの上がらない人が多くいる。その差は何だろう、というのから来たアンケートである。
周りにかわいがられ、主体性を持ち、自分自身が決めた目標をやり抜く力を持つ。天職について生き生きと働き幸せそうだ。そんな人になるためには、子供のころにどういう働きかけをしたらいいのか。そういうことが非常に具体的に書かれている。
例えば、勉強せよとうるさく言うか、放置するか、どちらも良くない。それよりも、勉強する意味や、メリットを教えてやってモチベーションをつける。そして子供の前で自分が勉強する、本を読む。など。そして何より必要なのは、やっぱり、無償の愛。それも「無償の愛を受けている」と本人に感じさせるにはどうしたら良いのか。どれも非常に面白い内容。
子供が大事だからこそ、ちょっとでも良くしてやりたいからこそ、ぜひ読んでください。