【“ゆとり世代”を即戦力にする50の方法】井上健一郎

自分ではあまりこの手の本を手にしないんだけど、機会があって貸していただいたので読んでみた。何で手にしないかというと、「ゆとり世代とか言っても、一人一人違うんだから、ひとくくりに出来ないでしょ」という思いがあったからだ。
でも、読んでみてすごく色々気づきがあった。

色んな「ゆとり世代の考えや行動」が載ってるのだけど、「おぉ、これは〇〇さん」と一つ一つに顔が思い浮かぶ。そして、その対処方法である育成ポイントを読むと、「なるほど!こうすれば良いのか!!」とほぉ~~と思うことが多々あり。
まず、様々な思考の前提が違う。
アラフォーであるポスト団塊ジュニア世代の私にとって当たり前と思ってる前提条件が20代の子と違うから、色んなところで「へっ?」と思う事がある。しかし別に相手は悪気がある訳では全然ないし、やる気がない訳でもない。
なんでそんな風になっちゃうかなーと思ってたりしたのだが、大いに反省。相手も、なんでそんな考えになるかなぁと思ってたんですね。

例えば、ゆとり世代の【困った行動】が書かれており、それに対して【育成ポイント】がある。
いくつも載ってるのだけど、例えば
「本音が見えない」
会議で、あなたはどう思う?と聞かれて「はぁ。よく分かりません」と言われると、こちらは
へ?なんじゃそら。真面目に考えてるの?と思ったり
飲みの誘いで、今晩どう?と聞いたら「はい、いいですけど」と答えて
「けど」って何やねーん!と思ったりすることってありますよね。
それは、「変な事をいってはいけない」「なんて言ったらいいんだろう」というような不安な気持ちを持っている時には、はっきりしない言い方をする。とのこと。このような反応の鈍さを避けるためには自分自身の言葉づかいを明瞭にする。
「あなたはどう思う?」ではなく「あなたは今この課題についてどのように考えている?」とか言う風に。
様子を窺うようなあいまいな言い方をすると、彼らもあいまいな答えをするのだそうだ。

他にも、間違えたくない・否定されたくないという思いから、発信力が弱いという特徴がある。だけど、聞けば案外いいことを言うので、考えを表に出させることはとても大事。
うちも、日報で「本日の気づき」を書いてもらっているが、それぞれがどのような点に目をやっているのか、何を考えているのかよくわかって非常に面白い。
その「本日の気づき」で絶対にしてはならないことは「否定をしない」ということだそう。

何か、こういう風に接しましょう、という事だけを聞くと、つべこべ言わずにやれとか頭ごなしに叱られたりして育った私たちには、ぬるいなぁって思っちゃったりするんだけど、何でそういう思考になっているかという背景が書かれているので、考えを理解しやすい。そしてその対処法が一緒に載ってるので、具体的に自分の行動を変えることができる。
何でわかんないんだろうとか、何でそんな風になっちゃうかね、と思ったりしてたのを大いに反省。
ゆとり世代とひとくくりに出来ないとはいえ、なかなか、勉強になりました。

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