【聞く力―心をひらく35のヒント】 阿川 佐和子
文春新書のこのお堅い表紙。「聞く力」という題名から、教科書的な本かと思っていたら、ほ~~~んわかした阿川さんの人柄が伝わってくる柔らかい文体。この謙虚さは一体・・・。と思う程に謙虚で柔らかい。
さて、聞く力。というと、いわゆるテクニックを思い浮かべるし、この本でも35のテクニック的なものが載っている。でも、読んでると、テクニックだけじゃない。
聞く力=人間力×聞くテクニック
聞く人の人柄が土台となって、その上にテクニックがあるというイメージ。
なので、人柄も良くテクニックがあれば最高(これが阿川さん)
でも、人柄って、、どうすればいいのよ!と思われるかもしれませんが、そんな高尚な人になる必要もないのです。
・上っ面な受け答えをしない。
・面白そうに聞く。
・安易に「わかります」と言わない。
・相手のテンポを大事にする。 などです。
なので、テクニックなんてムズカシイことはできない!って方でも、上記のような事なら心掛け次第でできそう。
また反対に、人柄とかムリ!って方は、テクニック的な
・話が脱線した時の戻し方
・観察を生かす
・オウム返し質問
・なぐさめの言葉は2秒後に
などが、へーーと思われるのではないでしょうか。
普通に生活していて欠かせない「聞く」ということ。
話している相手に気分よくなってもらいながらも、自分が聞きたいことをきちんと聞き出す。
それを分かりやすい言葉で、ほ~んわかと伝えてくれる本です。