【「1秒!」で財務諸表を読む方法】 小宮一慶
わたしは昔から数学が面白いとは全く思えず、学生時代は単なる暗記科目として捉えてた位の人でした。で、困るのが社会人になってから。
どんな仕事をしてても、必ず数字が出てくる。数字がダーッと並んでいる紙を、見るだけでパパパパっと色々言う人をぼんやり眺め、別の世界にいるのかしらんと思う日々。
しかしまぁ年数が経ってくるとそんなに逃げてばかりいられず。そうなると、不思議なもので、自分が関わってるものの数字くらいはちょっと理解できるようになるんですね。
パッと見ただけで、あれ?これおかしい。間違ってる。と違和感を感じれるようになる、といいますか。
自分が作った表は理解できる(当たり前か)が、経理や他部署が作った表は理解しづらい。
やはり、馴染みがないものは理解できず、馴染みが出ると少しは理解が早くなるものなんですね。
この本は、財務諸表の見方について書かれています。
財務諸表とは、損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書などですね。大手企業の方なら、研修があったり、地頭が良い人たちなのでわざわざ読まなくても良いかもしれません。
自分の会社の財務諸表を見たことがない、役職が変わって見れるようになる必要が出た、経理部に配属された、などという人たちが読むと良いと思います。
財務諸表は、色んな切り口で見ることができるのですが、もし1秒しかないなら、この会社が早々に潰れそうかどうかだけをみよう。ということです。その他に、なぜ花王はカネボウの化粧品部門を買収したのか?など、身近なニュースを、会計の視点からみるとどうなのか。ということなどが書かれています。儲かっている会社はそれはそれで大変なのね、みたいな。
この本を買った時は、パラパラっと見てもさっぱり理解できなかったので封印していました。ここ半年ほど、簿記や財務会計の勉強をしたので、もう一回チャレンジしてみようと何気なく読んでみると、理解ができるようになってる!こんな数字キライの私でも、馴染みが出ると少しは理解ができるものなんですねー。
私と同じように、スウジキライ、って人は、まずは一旦読んでみて(ここで理解できなくてもヨシという位の気持ちで)、例えばトヨタなどの大きい会社の財務諸表と、自分の会社の財務諸表を見てみる。桁が違いすぎるので、比率を比べてみるだけでも良いかもです。それでもって、業種が違うと比率が全然違って当たり前なので、「トヨタと違いすぎる、うちの会社大丈夫か・・・」と思わなくても大丈夫です。わからないことは上司とか経理の同僚とかに聞いてみましょう。
会計にちょっと馴染みが出ると、今までとはちょっと違う角度で会社を見る、ってことができるようになるかもしれません。