子供が不登校になったら、まず親がすることは<そのままの子供を、丸ごと受け入れる>こと

子供が不登校になると、それまでの生活は一変する。
朝起きて着替える、弁当と朝ご飯を作り食べさせる。6:50にパパとお兄ちゃんが出ていく。弟くんに早くご飯を食べるようにせかしながら、化粧。弟くんが食べ終わったら食卓の片付け、洗い物。7:20に弟くんが出て行ったら洗濯を干す。あちこちちょっと片づけたら仕事へ。

そんな感じの毎日の朝が、
「学校行きたくない」の一言で、全く違う景色に。

「行きたくない」と言ったら、何時間説得しても無理。無理やり引っ張ろうとしても頑として無理。

話を散々聞いて、
それならこうしたら?こう考えたら?先生にこう言ってあげるよ。こんな風に言ったら?送って行ってあげるから。
色々行っても、「行きたくない」と言った日は絶対に行かない。

まずは、話をしっかり聞く。誰か相手がいることなら、先生に相談したり、自分の気持ちをこんな風に変えてみようとか、こうされたら(言われたら)こうしてみよう。とかを一緒に考え、行けない理由をなくす。行かない理由があるときはそれでいけることもあるし、納得いく解決方法が見つかったらすんなり行ったりする。

困るのは、

なんか分からないけど、行きたくない。

小5の弟くんが、2月14日から学校に行かなくなった時がそう。一番初めは「誰とも話したくない」なんだけど、なんで誰とも話したくないのかさっぱり分からない。隠してるとかじゃなくて本人もいくら考えても分からない。

学校行かなくなってから、毎日、パパと弟くんと3人で夜にウォーキングしながら色々話すようにしてたんだけど、ある時、
「なんで行きたくないかって、そんなこと、なんで生きてるんかってくらい分からんわ」と言ってた。だから本当に本人も分からないんだと思う。

先生も、成績が悪く学力がついていけないわけでもない。友達も多くとても楽しそうに毎日遊んでる。リーダー的な存在で、休みの日に班長に選ばれてたくらい頼られてる。だから、本当に何か思いつかないんですが、わかりますか?と聞かれる位。

前置きが長くなったけど、子供が不登校になったとき、親は、子供に対して色々すると思う。

説得する。
将来のことを言う、嫌なことから逃げ続けてはダメ、心を強くとかを言う
提案する
こういう時はこうしたら良い、先生にこう言ってあげるとかを言う
脅す
休めば休むほど行きにくくなる、休むとイジメられる、勉強がついていけなくなるよと言う、
交渉する
学校に行かないならゲームをしたらダメ、学校に行くなら〇〇に連れて行ってあげるよ
怒る
行きなさい!!!無理やり引っ張って連れていく。いつから行くのか約束しなさい!と無理強いする

他にも色々あると思う。ちなみに上記は全部私(や家族)が弟くんに、休み始めて1週間くらいの期間にしてしまったこと。「行きたくない」と泣く弟くんを、どうにかしてやりたいと思うものの、何が正解なのか分からず、どうしたら行けるようになるのか分からず、その期間が一番しんどかった。明日は絶対行く、と言ってた日の朝にやっぱり行かない。明日の金曜は休むけど月曜は絶対行くと言ってても、当日の朝出る時間になると行けない。期待してはショックを受ける。そんな感じ。

 

1週間くらいたった時に、たまたま見たサイトで、無理やり連れて行くのは良くない。というのを読み、担任の先生からもアドバイスをもらい、無理に連れて行かないということが自分の中で決まる。

そして思えた、とても大事なこと。
不登校になったら親がまずすることだと、今思うこと。

そのままの子供を、丸ごと受け入れる

ということ。

 

当たり前って思うよね。でもね、これって、なんというか、とても難しい。
そのままの子供を、丸ごと受け入れる

学校に行ってても行ってなくても、勉強ができてもできてなくても、友達が多くても少なくても、走るのが早くても遅くても、病気がちであっても、困った性格をしていても、なんであっても、とにかくそのまんまの子供を、丸ごと受け入れるってこと。

頭では分かってる。もちろん。もちろん頭では、学校に行ってても行ってなくても全然変わりないと分かってる。存在してるだけで素晴らしいってわかってる。だけど、心の底から本当に受け入れるってのとはちょっと違う。

子供が学校に行きたくないと言っている。学校を休む。休み続けている。それを本当に心から受け入れる。「うん分かったよ」というときに、ガッカリしない。泣きそうにならない。腹を立てない。本当にそうなるには、自分で 受け入れよう!!と決めるしかない。
期待しなくなるのとは違う。無関心になるのとは全然違う。ただ、丸ごと受け入れる。

それが、子供が不登校になったときに、まず親がすることだと思う。

2月14日から学校を休み始め、2月25日にやっとそう思えた。
で、私がそう思えたら、ぐっと変わった。

次の日に、駐車場に行ってみよう!!と提案。弟くんも、それならできそう!と翌日実行。本当に、車で駐車場まで行って帰るだけ。駐車場に着いたとき、私がボロボロと泣いてしまったんだけど、泣きながら、行けたねーすごいやん!と帰る。そんな感じで門まで行く、門にタッチする、門にタッチを2回する、とか、毎日前進。できたその瞬間に翌日のチャレンジを自分で決めさせる。その時に、そんなこと!?!?と言わない。校舎に1歩入る、校舎に入って5m歩く、とかを経て保健室に入れるように。3月9日からは保健室で1時間過ごす。毎日毎日前進。

3月中は結局教室に入れなかったんだけど、本人はそれで良いと自分を認めてる。そして春休みを経て6年生になってから、毎日登校班で普通に学校に行ってる。

不登校になってからしたことは、毎夜のウォーキングだけじゃなく本当に色々あるし、友達が毎日遊んでくれたこと、春休み中も友達が毎日遊びに誘いに来てくれたこと、担任の先生が本当に素晴らしい人だったこと、色々ある。だけど、やっぱり、親が
そのままの子供を、丸ごと受け入れる
ってのなく、前に進まなかったんじゃないかと思う。

そんなん当たり前やん、って思うよね。受け入れてるよって。うん、そう思えてたら素晴らしい。ほんとに。

 

 

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