【戦略参謀 -経営プロフェッショナルの教科書-】 稲田将人

お客さんが来ない。売り上げが悪い。やる気も出ない。
他社は好調な所もある。・・・ってことは!うちの「会社」が悪い!

そんな事思ったりしますよね。しません?
「会社」が悪い。「上」が悪い。

この『戦略参謀』は、業績が低迷している会社「紳士服チェーンしきがわ」の経営企画室に配属された高山くんの奮闘記です。
社長以外のスタッフが、何を考え、何をすべきなのかについて、100円コーラの様にストーリー仕立てで書かれているので、非常に読みやすく理解もしやすい。
低迷から抜け出すにはどうしたら良いのか、そもそも原因は何か、失敗をどうとらえるのか、経費削減は正しいのか、などなど一つ一つが非常に実践的で勉強になります。

ストーリーを読んでいると、
「ん?もしかしてうちの会社をモデルにした???」
と思う箇所が随所に出てきて、あぁワタシはこうすれば良かったのかと胸をグサグサえぐられます。色々腹の立つ人がいたりするのも、ウチの会社独特なのかと思ったら、ここに出てくるって事は一般的なことなのか!とかも思ったり。

特に、業績低迷になると、飲み会やら外でのランチなどでよく聞く、
「何で『上』はこんな指示をするんだ!」とか
「何で『会社』はこういうことをしないのか!」とかとか。

「会社」って何だろう。「上」って何だろう。

この本を読んで、ハッとしたのは、
会社ってのは、ワタシや あなたや あなたの隣の席の人 の集合体だってこと。
「会社」が悪い!!ってのは、ワタシや あなたや あなたの隣の席の人 が謙虚に真摯にPDCAを回していないからなのだ、と。
「会社」って、「ワタシじゃない何か」ではなく、「ワタシとワタシの近くにいるみんな」なのです。一人一人が戦略参謀になる事で、「会社」を良くすることはできる。
ワタシは社長と話をする機会もないとか、言われたことをしないとしょうがない職務なんだとか、それぞれ色々あるかもしれないけれど、謙虚に真摯に考えて、実践、修正、また実践するべし。と思いました。

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